はじめての神楽ガイド
見どころ・マナー・服装と持ち物
神楽(かぐら)は、神社の祭りなどで神様に奉納される歌と舞です。地域ごとに、囃子(はやし)の速さや衣装、演目が大きく違います。
このページでは、はじめて神楽を観る方に向けて、観られる場所と見どころ、マナー、服装を、各地の公式情報をもとにまとめました。
01どこで観られる?
神社の祭り・夜神楽奉納の神楽
神楽の本来の姿は、氏神様への奉納です。
ホールの公演・神楽まつり物語を追いやすい
司会があらすじを説明したり、あらすじの紙が配られたりすることが多く、物語を追いやすいのが特徴です。
02神楽ならではの面白さ
同じ日本の伝統芸能でも、神楽・能・歌舞伎は、成り立ちも見せ方も違います。
| 神楽 | 能 | 歌舞伎 | |
|---|---|---|---|
| 始まり | 神様に奉納する歌と舞。神事として受け継がれてきた[1][2] | 14世紀ごろに大成された歌舞劇[5] | 1603年、出雲阿国の「かぶき踊り」が始まりとされる[6] |
| 表現 | 勧善懲悪の分かりやすい筋。衣装と面で、役柄がすぐ分かる[2] | 様式化された簡素な表現で、人の感情を繊細に表す[5] | 隈取(くまどり)の色で役柄を表し、要所で「見得」を切る[6] |
| 見せ場 | 一瞬で衣装が変わる「早変わり」、火や煙を吹く大蛇[2][7] | 謡と囃子を伴奏に、舞うような所作で物語が進む[5] | 回り舞台、セリ、客席を通る花道[6] |
観る人との距離が近い
高千穂の夜神楽では、観光で訪れた人も「参列者」として迎えられます。[8]
大分県の御嶽神楽には、舞い手が観客と榊の枝を引っ張り合う場面があります。[9]
物語が分かりやすい
多くの演目は、日本の神話や昔話がもとです。神話になじみがない人や、子どもにも親しみやすいと紹介されています。[2]
土地ごとに違う
囃子の速さや衣装、演目は、地域で大きく違います。
高千穂の夜神楽では、舞の順番や題目が集落ごとに違い、見比べるのも楽しみ方の一つとされています。[3]
歌舞伎や能との共通点も
石見神楽の「早変わり」は、歌舞伎の「ぶっ返り」と同じような仕掛けだと紹介されています。
歌舞伎や能と同じように、新しく創作された演目もあります。[1]
03各地の神楽の見どころ
石見神楽島根県
笛と太鼓の囃子にのせて、金糸・銀糸の豪華な衣装で舞います。
広島神楽広島県
備中神楽岡山県
国の重要無形民俗文化財です(1979年指定)。
- 「神殿(こうどの)」と呼ぶ舞台を設けて演じます。
- 「天岩戸開き」「国譲り」「大蛇退治」などの神話劇は、幕末に西林国橋が新しい様式に整えたとされています。[10]
高千穂神楽宮崎県
国の重要無形民俗文化財です(1978年指定)。
- 全三十三番の神楽を、一晩かけて奉納します。
- 最も重要な「式三番」(神降・鎮守・杉登)は、必ず舞われます。
- 夜明けごろの「岩戸五番」が終盤の山場です。天鈿女命(あめのうずめのみこと)の舞に、神々が笑う場面が見どころです。[3]
御嶽神楽大分県
国の重要無形民俗文化財です(2007年指定)。大分県南部に伝わり、御嶽神社の秋の祭礼で演じられます。
- 神話を題材にした33の演目を伝えています。激しい動きの、勇壮な舞が特徴です。
- 最初に「五方礼始(ごほうれいし)」で場を清め、最後は必ず「大神(たいじん)」で天下太平を祝います。[9]
04観るときのマナー
神楽は芸能であると同時に、神様への奉納です。地域が受け継いできた場にお邪魔する、という気持ちで観ましょう。
撮影は、許可を得てから
- フラッシュは避けます。
- 三脚やビデオの機材が、ほかの人の邪魔にならないようにします。
- 写真もビデオも、神楽の団体(社中)や神社の役員の許可を得るよう、案内されています。[1]
舞の場所に入るときは、声をかける
舞が行われる場所に入る前に、主催者(お宮の総代などの役員)に声をかけるよう、案内されています。[1]
ゴミは持ち帰る
飲食ができる会場でも、周りの迷惑にならないようにし、ゴミは持ち帰ります。[1]
お礼の気持ち(御花・御神前)
雰囲気は、会場で違う
ホールの公演や祭りでは、屋台のお酒を楽しみながら、気軽に観る人も多いと紹介されています。[4]
夜神楽のような神事の場では、集落ごとに観る人の心得があります。[8] 迷ったら、主催者や地元の方に尋ねましょう。
05服装・持ち物・交通
夜と寒さに備える
あると便利なもの
- 飲み物・食べ物
- 折りたたみのいす
- ひざ掛け[1]
交通
- 神社の神楽は夜が多いため、タクシーや車での来場が勧められています。
- 市街地の神社には、駐車場がほとんどないことがあります。[1]
06日程と予約の確かめ方
公式情報で、最新の日程を
日時や会場、料金は変わることがあります。お出かけの前に、各ページの「公式情報を見る」から、主催者の案内を確かめてください。
演目は、当日まで決まらないことも
祭りの神楽では、演目や順番が、当日まで決まっていない場合があります。[1]
高千穂の夜神楽
- 日程表は、例年10月ごろに、高千穂町観光協会のサイトに載ります。
- 会場や日程は、2週間ほど前に問い合わせると確実です。[3]
予約が必要な公演も
公演によっては、事前の予約が必要だったり、当日受付の枠が決まっていたりします。各公演のページで確かめてください。